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漫画家まどの一哉ブログ

   
「デモクラシーの冒険」
読書(mixi過去日記より)
「デモクラシーの冒険」
姜尚中
テッサ・モーリス‐スズキ

集英社新書 2004年

国家の枠組みを越えて活躍する二人が、オーストラリアのとある島に滞在。
冷戦終了後、一人勝ちの資本主義社会の中で、だんだんと空洞化するデモクラシーの現在について語り合った三日間を記録。いかに草の根の声を届ける手段が奪われているか、現代の状況を分析する。例えば。

●労働が、細分化され、情報化され、大きな労働勢力が衰退して、個人が直接資本と対峙せざるを得なくなっていく。
●国家機能の民営化は、実質企業と国家の癒着であり、国民にとって非常に重要な情報が企業秘密にされてしまう。
●マスコミが単純なナショナリズムやポピュリズムを煽動する形でしか、民意を反映しない。
●デモクラシーは世界中で国民国家の発達とともに、意識化されていくが、反面、周辺諸国や境界にいる人々への排除が強まる。
などなど投票行動はあれど、ますます声が届かなくなる世の中だ。

以前半分ざっと読んでいたものを、つづきをざっと読み通した。
対談は読みやすいが、話題が自由に広がっていきやすいので、読みながら反芻する間もなく読み終えてしまう。その中でボクがオモロいなと思ったところは以下。
ホッブスは、人間を自然状態におくと、「万人の万人に対する闘争状態」になってしまうので、その解決策として強大な共通権力を構想した。また逆にルソーは本来人間は善良で、原始共産的なユートピアで暮らしていたものが、堕落により不平等が現出したと考えた。
ところがこの人間の自然状態というのが、そもそも架空の設定であり、社会的存在である人間は必ずその社会の歴史を伴っている。その固有の歴史を無視して、架空の自然状態の中にいきなり秩序を作ろうとしたのが、アメリカのイラクに対する支配であり、その姿勢は「おまえら民主化しないと、殺すぞ」といったもの。ふむふむ。そんなものかな。

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