漫画家まどの一哉ブログ
「シベリヤの旅」 チェーホフ
読書
「シベリヤの旅」チェーホフ 作
サハリンへ旅を続けるチェーホフが途中経験したシベリヤ横断の記録。ただし旅程前半。もちろんシベリヤ鉄道敷設以前の馬車の旅で、全編ただただ悪路悪路の連続である。ちょっとやそっとの悪天候ならものともしない行軍だが、柔らかいベッドで休息が取れるわけでもないのだ。これが何日も続くのだから、文学者もタフなものだ。
その他この時期に書かれた短編が面白く、この地方の過酷な大自然と何もない暮らしぶり。たくましく生きていくと言えばそうだが、その実大いなる虚無が人々の心の奥底に流れているのではないか。何を望んでもかなうものはないので何も望まない。ただ黙々と生きて死ぬだけのことだ。あまりに自然が大きく手強く、虚無に支配されて生涯は終わってしまうのだから。
「シベリヤの旅」チェーホフ 作
サハリンへ旅を続けるチェーホフが途中経験したシベリヤ横断の記録。ただし旅程前半。もちろんシベリヤ鉄道敷設以前の馬車の旅で、全編ただただ悪路悪路の連続である。ちょっとやそっとの悪天候ならものともしない行軍だが、柔らかいベッドで休息が取れるわけでもないのだ。これが何日も続くのだから、文学者もタフなものだ。
その他この時期に書かれた短編が面白く、この地方の過酷な大自然と何もない暮らしぶり。たくましく生きていくと言えばそうだが、その実大いなる虚無が人々の心の奥底に流れているのではないか。何を望んでもかなうものはないので何も望まない。ただ黙々と生きて死ぬだけのことだ。あまりに自然が大きく手強く、虚無に支配されて生涯は終わってしまうのだから。
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