漫画家まどの一哉ブログ
肉体労働とは何か
つげ忠男展でのイベント、漫画家西野空男のトーク「肉体労働とは何か」を聴いてきたがなかなかおもしろかった。
日本の企業風土というものは基本的に同じものがある。肉体労働であるとないとにかかわらず、村落共同体の伝統を受け継ぐ、人生全体を捧げるものとして会社がある。みんな仲間だということにされるのはしょうがないとして、オフタイムの遊び方まで決められる。プライドをもたされるが、凡人でなければならない。そしてモノをいってはならない。とくに肉体労働者は言葉を扱う役割ではないというのが、西野さんの話にもあった。
これはつげ忠男作品に通じる話で、つげ忠男作品に多く見られる人物の無言のセリフ「……………」。肉体労働というものが、いかに語ってもしょうがない種類の行為かがわかる。黙ってやるしかないのだ。まさにアタマで理解してはならないし、アタマを使ってしまっては持続できないものなのだ。もちろん労働環境は日々改善されるべきだろうけど、そもそも労働という名で置き換えられる人生は、言葉が追いつけないどうしょうもないものだ。ということを説明ではなく実感として描くところに、つげ忠男作品の読み応えがあるというもんだ。
※ところで私も学歴はないのですが、輸入アパレル代理店の倉庫で箱を積んだり開けたりしていたのが、唯一の肉体労働?かな。
日本の企業風土というものは基本的に同じものがある。肉体労働であるとないとにかかわらず、村落共同体の伝統を受け継ぐ、人生全体を捧げるものとして会社がある。みんな仲間だということにされるのはしょうがないとして、オフタイムの遊び方まで決められる。プライドをもたされるが、凡人でなければならない。そしてモノをいってはならない。とくに肉体労働者は言葉を扱う役割ではないというのが、西野さんの話にもあった。
これはつげ忠男作品に通じる話で、つげ忠男作品に多く見られる人物の無言のセリフ「……………」。肉体労働というものが、いかに語ってもしょうがない種類の行為かがわかる。黙ってやるしかないのだ。まさにアタマで理解してはならないし、アタマを使ってしまっては持続できないものなのだ。もちろん労働環境は日々改善されるべきだろうけど、そもそも労働という名で置き換えられる人生は、言葉が追いつけないどうしょうもないものだ。ということを説明ではなく実感として描くところに、つげ忠男作品の読み応えがあるというもんだ。
※ところで私も学歴はないのですが、輸入アパレル代理店の倉庫で箱を積んだり開けたりしていたのが、唯一の肉体労働?かな。
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