漫画家まどの一哉ブログ
鈴木翁二ライブに行く
西荻窪「のみ亭」で行われた鈴木翁二ライブ「レモン殺人事件」に行ってきた。
翁二さんに会うのはひさしぶりだが、残された人生、会えるうちに会っておいたほうがよいと思ったのだ。梶井基次郎の世界を追いかけながら、自作の歌を歌うイベント。確かに梶井作品に対する氏独特の思いが語られたようだが半分聞いていなかった。翁二さんの唄はどれもみな寂しさの美意識に貫かれたもので、曲も歌声も漫画作品そのままの世界だ。歌も漫画もイラストも全て鈴木翁二の個性で通底されているのだった。まあどれも同じような曲だが、曲が変わらないのはギターが変わらないからということだった。
今回の翁二さんの上京は亡くなった漫画家の白山宣之を追悼する為と、限定本「うみのきらきら」の完成原稿を手渡す為だった。氏は白山さん周辺の方々と歓談していた。自分は今回は挨拶くらいにして引き上げました。果たして「うみのきらきら」完成原稿の行方はいかに?ほんとに完成するのか?
これぞ世界に出して恥ずかしくない日本の漫画でありながら、まるで日本人共有の財産となっていない鈴木翁二作品。いまや若い読者が目にする機会も少なく、このまま忘れられていくのでありましょうか???
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