漫画家まどの一哉ブログ
「腐ってゆく魔術師」 アポリネール
「腐ってゆく魔術師」
アポリネール 作
(青銅社 1978年・窪田般彌 訳)
現代詩の先駆者でありながら散文の魔術師。アポリネールの傑作幻想小説。
悪魔と人間の女性の間に生まれた魔術師メルランは、湖底の女王の策略にかかってまんまと墓石の下へ葬られる。彼の肉体は腐りゆくも、その魂は土の中で生きていた。忽然と姿を消したメルランを探して、蛇やひきがえる、梟やドルイド僧たちがやってくる。中でも蛇の子供たちの可愛さたるや!
アポリネールは幻想・耽美でシュールレアレスティックな世界を描きつつも、どこか明るく楽しさがあって大好きな詩人だ。この作品も当然練達の魅力的な詩的表現で編まれていて、完全に理解できるかといわれるとさすがに自分には無理だが、全体としては読みやすく、土の中でひとり呟く魔術師のゆくへに興味津々であります。
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