漫画家まどの一哉ブログ
原作安部慎一
昨日はセミ書房で「月刊架空」の編集作業に立ち会った。
現在編集部には福岡の安部慎一から漫画の原作原稿が続々と送られてきていて、昨日も新着3通を見せてもらった。いずれも原稿用紙1枚に1作という分量だ。じつは漫画の原作といっても、長年「アックス」に掲載されている「田川ローカル」他の小説作品とまったく変わらなくて、とくに漫画原作の体をなしているわけではない。
しかもこれが旧漢字・変体仮名まじりの崩し字で、そうとうに読みにくい代物。若い世代は知らないだろうが、崩し字には法則があって、アベシンのように習っていないと扱えない。なるほど「アックス」編集部は毎回この達筆と格闘していたのか。
私は書道は無知だが、幸いかつて大学の先生たちに混じって、日本の初期社会主義研究に参加していたことがあり、明治大正期の文献になじみ、肉筆筆記体の読み解きにも少しだけ経験があったせいか、なんとか3作訳することができた。
そのうち1つは例の宗教家生まれ変わり伝説の妄想作品で、とても世に出せない。1つは静かな日常風景。1つが妻との愛を語る作品で、これはよかった。
だが、この原作を漫画化するのは、やはりアベシンの文法がいちばんいいような気がする。アベシンからにじみ出る時間の流れ、人物の挙動。あの唯一無二の漫画世界。それは分かっているのだが、今回架空同人2名が苦闘して成果をあげているのだ。俺もできたら頑張るよ。
現在編集部には福岡の安部慎一から漫画の原作原稿が続々と送られてきていて、昨日も新着3通を見せてもらった。いずれも原稿用紙1枚に1作という分量だ。じつは漫画の原作といっても、長年「アックス」に掲載されている「田川ローカル」他の小説作品とまったく変わらなくて、とくに漫画原作の体をなしているわけではない。
しかもこれが旧漢字・変体仮名まじりの崩し字で、そうとうに読みにくい代物。若い世代は知らないだろうが、崩し字には法則があって、アベシンのように習っていないと扱えない。なるほど「アックス」編集部は毎回この達筆と格闘していたのか。
私は書道は無知だが、幸いかつて大学の先生たちに混じって、日本の初期社会主義研究に参加していたことがあり、明治大正期の文献になじみ、肉筆筆記体の読み解きにも少しだけ経験があったせいか、なんとか3作訳することができた。
そのうち1つは例の宗教家生まれ変わり伝説の妄想作品で、とても世に出せない。1つは静かな日常風景。1つが妻との愛を語る作品で、これはよかった。
だが、この原作を漫画化するのは、やはりアベシンの文法がいちばんいいような気がする。アベシンからにじみ出る時間の流れ、人物の挙動。あの唯一無二の漫画世界。それは分かっているのだが、今回架空同人2名が苦闘して成果をあげているのだ。俺もできたら頑張るよ。
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