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漫画家まどの一哉ブログ

   
カテゴリー「映画鑑賞記」の記事一覧
映画(mixi過去日記より)
「自転車泥棒」
ヴィットリオ・デ・シーカ監督
 1948年

やっと手にした仕事に使う、大切な自転車。それを盗まれてしまい、幼い息子とともに必死で探すのだが、貧乏人と失業者やヤクザばかりの街で、自転車一台を探すのは全くままならない。ついに自分も他人の自転車に手をかけようとするが…。

前から一度観てみたかったけど、観てよかった。
主人公の奥さんがインチキ臭い占い師にハマっているところなど、ボク好みの設定。特別な感動や涙は感じないが、生活のリアルがそのまま頭に入ってきて、馴染みやすいよ。いつの時代、どこの国でもある話で、困惑する父親を間近に見てこどもは育つもんかなあ。つげ義春の親子モノを思い出した。

個人的には、貧しい人々をそのまま描くことや、波瀾万丈でない日常的な話をリアリズムと呼ぶのは違和感がある。どんな空想的なストーリーでも、また貴族や金持ちの世界を描いても、リアリズムは必要だし、そこで説得力ないとしらけるから。
でも、映画や他の分野でも、貧しい労働者の世界を描くと、リアリズムと言われてきた歴史があるから、納得することにします。今、プロレタリア文学読んでるし。

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映画(mixi過去日記より)
「孤独な場所で」IN A LONELY PLACE
ニコラス・レイ監督

ハンフリー・ボガート
グロリア・グレアム
(1950年 アメリカ)

主人公はクセの強い映画脚本家。ある夜知り合った女性が殺され、彼に殺人の嫌疑がかけられた。彼のアリバイを証明した隣人の女優はしだいに愛し合う中となるが、ふだんは冷徹ながらも興奮するとすぐ他人に暴力をふるう彼との生活にだんだんと不安を抱き始める。はたして殺人事件の真犯人は彼ではないのか?このまま結婚してしまって大丈夫なのか?

犯人探しの推理ドラマかと思って観ると、そこは全く描いてなかった。未解決の殺人事件の渦中で、容疑者でありながら、何をするかわからない破滅型の人格を持つ男。彼を愛しながらも、日増しに増大する彼女の不安を描くサイコサスペンス。事件は解決しても、どうしたって愛は破局しかない。

芸術家肌で破滅型の男を描きながら、推理ドラマとかぶせてあるので、二重にハラハラドキドキする仕掛け。女優グロリア・グレアムのツンとすました顔立ちがとっても魅力的。ハンフリー・ボガートの鬱陶しい表情がたまらないねえ。対照的にワキの刑事夫婦は善人そのものの美男美女だった

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映画(mixi過去日記より)
「市民ケーン」
オーソン・ウェルズ主演・監督


新聞王として巨万の富を築き、大邸宅に住む主人公ケーンだったが、その私生活は孤独で満たされないものだった。そのケーンが死の直前に残した「バラのつぼみ」という言葉の秘密を探るかたちで、生涯が振り返られていく。結局多くの人には謎のまま終わる「バラのつぼみ」。実は、幼き頃のケーンが母親と引き離される際に、雪の中遊んでいた橇に描かれていた(ネタバレ)。ケーンの孤独な魂の奥底にあったものとは…。

かなり前だが、我が愛妻が通っていた四方田犬彦氏のカルチャースクール(事務局保坂和志)で課題となっていたせいか、よく聞かされていて内容を知っていたのだが、自分は初見。しかしなぜかラストシーンは記憶していた?。もしボクらが大富豪を絵で描こうとすると、たちまちディティールに困るね。

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映画(mixi過去日記より)
「現金(げんなま)に体を張れ」The Killing
スタンリー・キューブリック監督


自分のような映画に疎い人間でも、わずか数作観たキューブリックはみな面白い。
競馬場の金庫から200万ドルの強奪計画をたてた男達。本命の馬をレース中に狙撃、また喧嘩騒ぎを起こして警官が出払っているスキをついて、まんまと現金の強奪に成功。あとは再び集合して山分けするだけかに見えたが、計画を嗅ぎ付けた欲深い女の手によって狂い始める…。

登場人物のわかりやすい性格設定。見た目もいかにもといった感じの気弱そうな小男やずるそうな女など。心理描写もさほど踏み込まず、すべてはストーリーのために徹底してムダが省かれている。
犯罪劇に親しんでいる人からしたら、どの程度の出来のネタなのかはわからないが、退屈しなかった。散漫な画面やダラダラした展開がないから観れた。それがキューブリックの手腕なのかどうか、映画通でないのでわからないが。

ぜひ手塚治虫に漫画にしてもらいたいところです。サクサク進むコマ展開や、手塚得意の暴力シーンが思い浮かぶよ。今の描き手なら細かく描写するつもりで、緩急失敗しそうです。

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映画(mixi過去日記より)
「ゴールキーパーの不安」
ヴィム・ヴェンダーズ監督


サッカーの試合中、審判の判定に抗議したゴールキーパーの主人公は退場。そのまま街を彷徨ううち、映画館の窓口嬢と親しくなり、一夜をともにするが、翌朝ふとしたはずみで彼女を殺害してしまう。一応証拠となる指紋を拭き取った後、むかしの女が経営する酒場のある、田舎町へと逃避するが、緊迫感はまるでない。村でのホテル暮らしも、まったくのんびりしたもので、ただだらだらと毎日を過ごす。

全編主人公の自堕落な日常が、淡々と描かれるだけで、殺人事件の行方は何処へやらというのが面白かった。これがヴェンダーズのロードムービーというやつか。以前劇場で「さすらい」を観た時にはひたすら退屈だったが、この作品は同じような何も起きない日常風景ながら、主人公の浮き草感がよかった。気合い入れて見入るのではなく、ラクに眺めてられる。

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映画(mixi過去日記より)
「ピアニストを撃て」
フランソワ・トリュフォー監督
シャルル・アズナヴール主演


場末の酒場でピアノを弾く主人公。実は新進ピアニストとして一世を風靡した過去を持つ男だった。ある日突然、兄弟の犯した犯罪に巻き込まれて、追われる身となってしまう。かつて彼が妻を失うに至った悲劇とは?。そして新しい恋人との逃避行の果て、雪の中の静かな銃撃戦の結末は?

ギャングが嫌いなトリュフォーが世に放った2作目は、以外や以外、犯罪小説を原作に描いたサスペンス。とはいってもサスペンス感やスリル感はまるでなし。謎もない。追っ手の強盗二人組もまぬけな凡人で、主人公の兄や、酒場の主人も男達はみんな欲望に忠実なダメなヤツ。女は全員魅力的。だが男も女もサスペンスを盛り上げるためのカッコイイやつではなく、貧乏で平凡で切ないやつらばかりだ。その描き方がさりげなく、くどい演技がなくて気持ちよかった。
ここら辺りがトリュフォーたる所以か。よくしらないけど…。

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映画(mixi過去日記より)
「欲望(BLOW-UP)」
監督:ミケランジェロ・アントニオーニ

主人公のカメラマンが公園で撮った男女の逢い引きシーンに、偶然死体らしきものが写り込んでいる。
夜、公園に駆けつけてみると、倒れていたのは逢い引きしていた男だった。この時点で既に時間がパラレルになっているが、世が明けて再びカメラを持って出向くと、死体は跡形もなく消えていた。

といったミステリアスな箇所は全体の四分の一くらいで、その他は60年代ロンドンのポップカルチャーシーンが描写される。往来で無軌道に騒ぐパントマイム姿の若者達、マリファナパーティー、ヤードバーズ、最新モデル撮影などなど…。

キーとなる殺人事件の遠くをぐるぐる回って、謎は未解決のままという、通常のエンターテイメントなら絶対ありえない構成。だがほとんど無音に近い状態で進行するため、かえって緊張感がある。
漫画だったら、この長編にGOを出す編集者はいるのだろうか?

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