漫画家まどの一哉ブログ
「透明人間」 H.G.ウェルズ
読書
「透明人間」 H.G.ウェルズ 作
ウェルズはSFと言っても怪奇幻想小説のような手触りがあるので読みやすい。ポーやスティーブンソンからの流れで楽しめる。
「透明人間」 H.G.ウェルズ 作
ウェルズはSFと言っても怪奇幻想小説のような手触りがあるので読みやすい。ポーやスティーブンソンからの流れで楽しめる。
誰でも知ってる「透明人間」だが、透明人間の悲しみ・悲哀とでも名付けるべき話で、主人公の自業自得とはいえ、透明のまま生きていくことの辛さ、悪事を働かざるをえない境遇が悲しい。彼は特別善人でも悪人でもないが、捕まらないためには盗みや暴力に及ばざるをえないのだった。
不思議で特異な設定で話が始まるわけだが、面白くするためにストーリーを過度に膨らませないところがいいんじゃないか。リアリズムに配慮しながら進んでいくので飽きずに読めるのだと思う。
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