漫画家まどの一哉ブログ
「白魔」 アーサー・マッケン
読書
「白魔」アーサー・マッケン 作
マッケンという作家は幻想文学の作家ではあるのだが、どちらかというとファンタジーの部類と思う。この「白魔」も以前読んだものもそうだが、何か不思議な世界、神秘的な世界へだんだん入り込んでいく。それは暗い森を抜けて山を登りどんどん進んでいくと、妖精やニンフなどが現れ神々しい光に包まれた世界へ到達して法悦を得るような筋立てで、そこまでは一直線な感じである。いわば幻想に対してちょっと野放図な書き方で、現実世界との緊張感に欠ける趣がある。水木しげるの貸本伝奇ロマンシリーズようなものである。
ところが併録の「生活のかけら」という作品は、最終的には古代のロマンに傾くのだが、それまでは若い夫婦の実生活のやりくりが実に細かく書いてあって、なんだマッケンこういう作品も書けるのか、やればできるじゃんという感想だ。
「白魔」アーサー・マッケン 作
マッケンという作家は幻想文学の作家ではあるのだが、どちらかというとファンタジーの部類と思う。この「白魔」も以前読んだものもそうだが、何か不思議な世界、神秘的な世界へだんだん入り込んでいく。それは暗い森を抜けて山を登りどんどん進んでいくと、妖精やニンフなどが現れ神々しい光に包まれた世界へ到達して法悦を得るような筋立てで、そこまでは一直線な感じである。いわば幻想に対してちょっと野放図な書き方で、現実世界との緊張感に欠ける趣がある。水木しげるの貸本伝奇ロマンシリーズようなものである。
ところが併録の「生活のかけら」という作品は、最終的には古代のロマンに傾くのだが、それまでは若い夫婦の実生活のやりくりが実に細かく書いてあって、なんだマッケンこういう作品も書けるのか、やればできるじゃんという感想だ。
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