漫画家まどの一哉ブログ
「左利き」 レスコフ作品集1
読書
「左利き」レスコフ作品集1
(群像者)
1880年代に相次いで書かれたロシアの作家レスコフの短編集。ジャーナリストの目で見抜かれた民衆のしたたかな人生。
先に作品集2を読んで面白かったので1も読んだ。クセのある人間ばかり登場する濃厚な作品群。そして彼らの人生にふりかかる劇的な運命。いかにも短編小説。
「じゃこう牛」:本書中半分のページを占める中編。じゃこう牛とあだ名される主人公は、偏屈で無礼者だが誠実で弱者を思いやる修道僧の男。儀礼的なマナーや上下関係、エゴイズムとは無縁の風来坊のような暮らしで、どこでどうしているのやら神出鬼没である。この人物造形が実に魅力的で目が離せない。そして彼の人生が敗北に終わることも悲しい。
「ニヒリストとの旅」:急進主義者・革命家をニヒリストと呼んで、おおいに偏見の目で見ているのがおかしい。しかし勘違いされる側はたまったものではない。
「老いたる天才」:金持ちのくせに人から安易に金を借りて返さない。そんないいかげんな人間はたしかにいつの世にもいるよね。最後の最後にいかにギャフンと言わせるか。
「左利き」レスコフ作品集1
(群像者)
1880年代に相次いで書かれたロシアの作家レスコフの短編集。ジャーナリストの目で見抜かれた民衆のしたたかな人生。
先に作品集2を読んで面白かったので1も読んだ。クセのある人間ばかり登場する濃厚な作品群。そして彼らの人生にふりかかる劇的な運命。いかにも短編小説。
「じゃこう牛」:本書中半分のページを占める中編。じゃこう牛とあだ名される主人公は、偏屈で無礼者だが誠実で弱者を思いやる修道僧の男。儀礼的なマナーや上下関係、エゴイズムとは無縁の風来坊のような暮らしで、どこでどうしているのやら神出鬼没である。この人物造形が実に魅力的で目が離せない。そして彼の人生が敗北に終わることも悲しい。
「ニヒリストとの旅」:急進主義者・革命家をニヒリストと呼んで、おおいに偏見の目で見ているのがおかしい。しかし勘違いされる側はたまったものではない。
「老いたる天才」:金持ちのくせに人から安易に金を借りて返さない。そんないいかげんな人間はたしかにいつの世にもいるよね。最後の最後にいかにギャフンと言わせるか。
PR