漫画家まどの一哉ブログ
「テンペスト」 シェークスピア
読書
「テンペスト」 シェークスピア 作
これだけ文庫本などでたくさん売られているからには、戯曲を読むというのも観劇とは独立した楽しみなのだろう。セリフだけを追っていくのはまるで漫画を読むようなものだ。しかもシェークスピアなどはリアリズムとは違うので、ちょうど手塚治虫の初期作品の絵柄を思い浮かべてもいい。登場する貴族の声は全員家弓家正を当てて読んだ。
王位を簒奪された流浪の主人公ミラノ王は魔法を自在につかうので、なんでもありの設定だ。それでは面白くなかろうと思うが、舞台が孤島に限定されているせいか無駄な広がりがないのが救いだ。全編ミラノ王の魔術が繰り広げられるが、内容は権力争いなのでファンタジー感はあまりなく、それが読みやすかったのかもしれない。島に流された現ミラノ王やナポリ王、貴族や使用人の会話のやりとりはジョークを含んで面白かった。さらなる王位簒奪を企む悪人たちの企みの行方や道化と料理人の愉快なシーンも、典型的とはいえ充分に楽しかった。
誰でも知っている作品なのだろうけど、劇作に不案内な自分には知識がないので感想はこんなもんだ。
「テンペスト」 シェークスピア 作
これだけ文庫本などでたくさん売られているからには、戯曲を読むというのも観劇とは独立した楽しみなのだろう。セリフだけを追っていくのはまるで漫画を読むようなものだ。しかもシェークスピアなどはリアリズムとは違うので、ちょうど手塚治虫の初期作品の絵柄を思い浮かべてもいい。登場する貴族の声は全員家弓家正を当てて読んだ。
王位を簒奪された流浪の主人公ミラノ王は魔法を自在につかうので、なんでもありの設定だ。それでは面白くなかろうと思うが、舞台が孤島に限定されているせいか無駄な広がりがないのが救いだ。全編ミラノ王の魔術が繰り広げられるが、内容は権力争いなのでファンタジー感はあまりなく、それが読みやすかったのかもしれない。島に流された現ミラノ王やナポリ王、貴族や使用人の会話のやりとりはジョークを含んで面白かった。さらなる王位簒奪を企む悪人たちの企みの行方や道化と料理人の愉快なシーンも、典型的とはいえ充分に楽しかった。
誰でも知っている作品なのだろうけど、劇作に不案内な自分には知識がないので感想はこんなもんだ。
PR
COMMENT