漫画家まどの一哉ブログ
「カンタヴィルの幽霊」 オスカー・ワイルド
読書
「カンタヴィルの幽霊」オスカー・ワイルド 作
「カンタヴィルの幽霊」オスカー・ワイルド 作
「アーサー・サヴィル卿の犯罪」:貴族の集まるパーティーの席で、手相占い師にあなたは殺人を行うと予言された主人公。フィアンセとの結婚を間近に控えて、それまでにこの恐ろしい予言(殺人)を済ませてしまわなければ幸福な新婚生活はできないと考え、親戚相手に実行するが連続して失敗してしまう。この主人公の奇妙な思考と実践はまったく理解できないが、そこがおもしろい。
「カンタヴィルの幽霊」:幽霊が出ると恐れられている屋敷をアメリカからやってきた家族が使用人ごと買い取る。幽霊はこの家族を怖がらせようと努力するが、きわめてアメリカ気質の物質主義的な連中に逆にからかわれて手ひどい目にあわされるというユーモア小説。
これらの短編は今となってはおなじみのプロットもあって馴染んだ感じもあるが、さすがに手練の面白さがあって愉快愉快。オチはなかなかに意外。ワイルドは楽し。
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