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漫画家まどの一哉ブログ

   
「ぼくのともだち」
読書
「ぼくのともだち」
エマニュエル・ボーヴ
 作

アパートの屋根裏部屋に一人暮らす孤独な青年ヴィクトール・バトン。彼はともに人生を歩んでいけるようなほんとうのともだちを求めて、今日も町を彷徨うのだがなかなかにその願いは達成されない。彼はけっして悪いヤツじゃない。マナーは守るし礼儀正しい、むしろかなりいいヤツ。ただちょっと世間知らずで空想的なだけだ。

ある日、街中の野次馬のなかで知り合った一人の男。バトンはこの男を大切な立った一人の友人候補と思い定めてしまうが、彼が恋人と同棲していると聞いて絶望しかける。なんとか親しくなったあげく家に招待され、50フランの金を貸すことになる。しかも翌日彼のいない時間に彼女一人に会いにいったことが原因で、関係は終わってしまった。この勝手な思い込みと軽はずみさはどうだ?

また、港であたかも自殺するかのようなそぶりで道行く人に思わせぶりな態度をとっていると、本当の自殺希望者の男に身投げに誘われてしまう。なんとか押しとどめて金を与え、自分も経験のない売春宿へ連れていくと、その男はさっさと自分を捨てて女と消えてしまった。

またある日偶然にも金持ちの実業家に出合う。駅でポーターと間違われたのだ。これがきっかけで実業家の家に呼ばれ、気に入られた彼は新しい職場を紹介してもらった。この幸運にも増して彼は、その実業家の娘と町で偶然出会って仲良くなるという空想を押しとどめることができず、娘の後を付けて実業家の怒りをかい就職はご破算に。

ともだちということに過度に意識的に構えて、人間社会の経験値が足りず、聞いただけの浅知恵を駆使し、自分に都合のいい妄想から離れられない青年ヴィクトール・バトン君。こんな人けっこういると思うよ。

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