漫画家まどの一哉ブログ
「狂気と天才」 サルトル
読書
「狂気と天才」サルトル 作
大デュマの原作をもとに書かれた戯曲作品。主人公キーンは大人気役者ながら生活は乱脈で金遣いがあらく多大な借金をかかえる身分。ただし女性ファンは多く、デンマークの伯爵夫人やチーズ会社の社長令嬢などが恋に絡んで登場。また伯爵やプリンス オブ ウェールズも登場して、原作以上の三角関係・四角関係がくりひろげられる。といっても原作を知らないので、どのあたりが大デュマならぬサルトルの趣向かわからないが。
おもしろいのは主人公が舞台俳優なので、舞台上で演技の上でのセリフと、それを逸脱して桟敷席の登場人物に本音で喋っていることが重なってくる仕掛け。この時点で他の一般客にとっては舞台は破壊されているがウケている。という設定を実際この作品が上演された時にはどうやっていたのか、気になるところ。二重三重のメタ芝居だ。
自分が気に入ったのは付き人でありプロンプターでもある男との楽屋でのやりとりで、リズム感のあるセリフ回しがとてもおもしろく、これはサルトルの才能だろう。
「狂気と天才」サルトル 作
大デュマの原作をもとに書かれた戯曲作品。主人公キーンは大人気役者ながら生活は乱脈で金遣いがあらく多大な借金をかかえる身分。ただし女性ファンは多く、デンマークの伯爵夫人やチーズ会社の社長令嬢などが恋に絡んで登場。また伯爵やプリンス オブ ウェールズも登場して、原作以上の三角関係・四角関係がくりひろげられる。といっても原作を知らないので、どのあたりが大デュマならぬサルトルの趣向かわからないが。
おもしろいのは主人公が舞台俳優なので、舞台上で演技の上でのセリフと、それを逸脱して桟敷席の登場人物に本音で喋っていることが重なってくる仕掛け。この時点で他の一般客にとっては舞台は破壊されているがウケている。という設定を実際この作品が上演された時にはどうやっていたのか、気になるところ。二重三重のメタ芝居だ。
自分が気に入ったのは付き人でありプロンプターでもある男との楽屋でのやりとりで、リズム感のあるセリフ回しがとてもおもしろく、これはサルトルの才能だろう。
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