漫画家まどの一哉ブログ
「消えた国 追われた人々」ー東プロシアの旅 池内紀
読書
「消えた国 追われた人々」ー東プロシアの旅
池内紀 著
(ちくま文庫)
2014/11/21の読書日記に書いたギュンター・グラス「蟹の横歩き」。東プロシアからの避難民を乗せた客船グストロフ号が、ソ連潜水艦の魚雷を受けて沈没する実話をもとにした小説だが、著者(池内)はこの作品を訳するに際し現地を見聞。ポーランド・ドイツ・ソビエト・リトアニアの間を揺れ動いた今は無き東プロシア。現代史に翻弄されたこの地を歩く。
当時の首都ケーニヒスベルクは現代のカリーニングラードで、このあたりがロシアの飛び地になっていることも知らなかった。ケーニヒスベルクといえば一筆書きの問題「ケーニヒスベルクの橋」が有名だがこの書では触れられていなかった。
カントの暮らした街であり、ホフマンの出身地。また旧東プロシアの街々をめぐるうちにトーマス・マン、ショパン、コペルニクスも登場するが、やはり紀行文なのであくまで旅の体験から離れることはなく、彼らに深く切り込むというよりは、思いを馳せるといった書き方になっている。
そのへんは少し物足りないのだが、自分が普段あまり旅行をしないし、紀行文を読むことはめったにないので、やはり他人事のような「ふ~ん、そうなの」といった感想をもってしまう。テレビを見ているような感覚だった。
「消えた国 追われた人々」ー東プロシアの旅
池内紀 著
(ちくま文庫)
2014/11/21の読書日記に書いたギュンター・グラス「蟹の横歩き」。東プロシアからの避難民を乗せた客船グストロフ号が、ソ連潜水艦の魚雷を受けて沈没する実話をもとにした小説だが、著者(池内)はこの作品を訳するに際し現地を見聞。ポーランド・ドイツ・ソビエト・リトアニアの間を揺れ動いた今は無き東プロシア。現代史に翻弄されたこの地を歩く。
当時の首都ケーニヒスベルクは現代のカリーニングラードで、このあたりがロシアの飛び地になっていることも知らなかった。ケーニヒスベルクといえば一筆書きの問題「ケーニヒスベルクの橋」が有名だがこの書では触れられていなかった。
カントの暮らした街であり、ホフマンの出身地。また旧東プロシアの街々をめぐるうちにトーマス・マン、ショパン、コペルニクスも登場するが、やはり紀行文なのであくまで旅の体験から離れることはなく、彼らに深く切り込むというよりは、思いを馳せるといった書き方になっている。
そのへんは少し物足りないのだが、自分が普段あまり旅行をしないし、紀行文を読むことはめったにないので、やはり他人事のような「ふ~ん、そうなの」といった感想をもってしまう。テレビを見ているような感覚だった。
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