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回想「子規・漱石」高浜虚子
読書
回想「子規・漱石」高浜虚子 著
(岩波文庫)

松山での出会いから終生の地まで。7歳年上の二人の文学者との交流を振り返る。

子規という人は自分の早世を悟っていたのか、常に何事にも積極的にエネルギッシュに生きた人である。「仰臥漫録」を見る限りでは病床にあっても食欲旺盛である。近代俳句・短歌をリードした人だけに慕ってくる後輩には口うるさき先生のような存在だったようだ。虚子こそ自分の後継者とみなしていたが、道灌山の話し合いで決裂。「もっと勉強せよ、なぜしないか?」と詰め寄る子規に、「自分は本は読みたくない。勉強する気はない」と虚子がはっきりと拒絶。人それぞれ向き不向きがあるから、本を読んで勉強するタイプでなければ正直にそういったほうがいい。

いきなり1500部売れた虚子編集の「ホトトギス」だが、漱石の「我輩は猫である」によってさらに部数を延ばす。もっとちゃんとした原稿料を払って正式な雑誌にしたい漱石と、あくまでも自分たちの書きたいものを書く同人誌としての位置付けを守りたい若手たちの間で両方の意をくんだ編集方針を続ける虚子。セミプロ漫画同人にからむ自分としても、この辺りの呼吸は両方の気持ちがわかる。
漱石が「猫」や「坊ちゃん」が評判になってからも、かなり親密に「ホトトギス」の同人仲間として参加していたのは意外だった。そんな漱石も朝日新聞の社員となった頃から、さすがにプロ作家として人生をまっとうする覚悟を決めたようで、虚子や「ホトトギス」との交流も減っていったようだ。

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