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漫画家まどの一哉ブログ

   
「狂気の巡礼」 グラビンスキ
読書
「狂気の巡礼」
ステファン・グラビンスキ 作


自分にとって怪奇を意図して書かれた怪奇小説というものは、ややもすれば単純なものとなってしまうか、無害すぎてしらけてしまう可能性がある。そこを救ってくれるのが華麗に彫琢された文体とその美意識である。その点ではグラビンスキは頑張っている。

前に「火の書」を読んで2冊目だが、作者は引っ越しモチーフが好きで、ある誰も寄り付かない郊外のお屋敷に転居してみる、あるいは部屋を借りる。するとなにか嫌な感じがして悪霊にまつわる夢の告知を得る。やがて悪霊の影響かしだいに精神の平衡を失い、ついにはおぞましき犯罪を犯してしまう。といったパターン。

短編の多くは美文を駆使して描かれた怪奇幻想の世界なのだが、それよりもやや長めの「海辺の別荘にて」「チェラヴァの問題」「影」など、美学はさておきストーリー性が濃くいわゆる謎解きになっているものが面白かった。殺された人間からのテレパシーや二重人格をうまく使ってミステリーの王道を行く。目が離せない面白さで、なんだこちらのほうが才能あるじゃないかと思ってしまう。

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