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漫画家まどの一哉ブログ

   
「思想の中の数学的構造」
読書(mixi過去日記より)
「思想の中の数学的構造」
山下正男 著
(ちくま学芸文庫)


もしこの内容に意味があれば、ひょっとして存在論的真実にたどりつけるかも?と、興味津々で購入した本。
内容はデカルトからレヴィ・ストロース、中国の易学まで。思想の中に数学的構造を発見して楽しむエッセー。
数式が少なく(あってもナナメ読み)、数学が苦手な自分でも、とりあえず完読できたのだが…。

例えば代数構造を代表する群論。
レヴィ・ストロース言うところの親族の基本構造、易における八卦・六十四卦における陰陽の組み合わせ、ピアジェの論理学における命題・否定命題・連言命題(~と)・選言命題(~か~)間の操作、哲学史上における機会論や弁証法と唯物論や観念論の組み合わせ。これらの操作全てにクラインの四元群という群構造が適用される。なるほどそうかもれない。
でもだからどうしたの?

例えば歴史観にも数学的モデルを対応させることができる。例えば退歩史観や進歩史観は、y=文明の高低、x=時間とするとy=ax+bという一次関数で表現できる。文明が指数関数的に上昇することになると当然y=ax2(二乗)+b(二次関数)となって、グラフはググッと上昇。さらに文明を循環史観で考えると、ボクの苦手な三角関数的モデルを適応して、y=sinx+bの波形曲線のグラフ(進歩と退歩が循環して波形を描くワケね)。これがさらに上昇型循環史観のグラフへと変化していきます。なるほど。
でもこの適応が意味あるの?

例えば按分比例、比例配分は古代ギリシャや漢代中国で、配分の正義のために適用されており、配分の正義とは階層の思想に裏付けられたものである。とかなんとか…。

例えば個の独立という思想をライプニッツのモナド(おなじみの単子論)が含むようになって、関数の概念が発達してきた。神と被造物、君主と臣民と言った関係において、神・君主=独立変数として、それらに従属して機能(function)するものとして様々な社会的関係(従属変数)が関連づけられる。これが関数の概念を育てる。

などなど、他にも思想のなかに数学概念が次々と見いだされるが、
でもそれが分かったからどうなんだ?
というのが正直な感想。まあ、数理哲学や論理学は数学の楽しみと近いところにあるが、社会科学となると数学的把握はピュアすぎる。もっと生臭いもんやから。

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