漫画家まどの一哉ブログ
「視霊者の夢」 カント
読書
「視霊者の夢」カント 著
(講談社学術文庫)
18世紀中頃、一大センセーションを巻き起こした神秘思想家スェーデンボルグの霊界日誌。現代でも人気のこの霊界ルポに疑義を投げつけた若き哲学者カントの小論考。まあカントなら当然神秘思想に共鳴することはなかろう。この論考では一つ一つスェーデンボルグの霊体験を反証していくのではなく、ごく常識的な懐疑と批判にとどまっている。つまりこの種の霊体験など他人が経験によって証明できないものであり、妄想というしかないといったもの。もっともあくまでスェーデンボルグの著作を批判したものであって、霊界そのものへは否定も肯定もしていないようだ。
ところでこの論考はその後のカントの主著「純粋理性批判」へと繋がっていくその萌芽のようなものを含んでいて、経験に依拠しない純粋で圧倒的な「理性」へと認識が進んでいくようだが、その辺は楽しくないので気にしないことにする。
「視霊者の夢」カント 著
(講談社学術文庫)
18世紀中頃、一大センセーションを巻き起こした神秘思想家スェーデンボルグの霊界日誌。現代でも人気のこの霊界ルポに疑義を投げつけた若き哲学者カントの小論考。まあカントなら当然神秘思想に共鳴することはなかろう。この論考では一つ一つスェーデンボルグの霊体験を反証していくのではなく、ごく常識的な懐疑と批判にとどまっている。つまりこの種の霊体験など他人が経験によって証明できないものであり、妄想というしかないといったもの。もっともあくまでスェーデンボルグの著作を批判したものであって、霊界そのものへは否定も肯定もしていないようだ。
ところでこの論考はその後のカントの主著「純粋理性批判」へと繋がっていくその萌芽のようなものを含んでいて、経験に依拠しない純粋で圧倒的な「理性」へと認識が進んでいくようだが、その辺は楽しくないので気にしないことにする。
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