漫画家まどの一哉ブログ
「科学否定論はなぜ人をひきつけるのか」 松村一志
「科学否定論はなぜ人をひきつけるのか」
松村一志 著
(ちくま新書)
地球平面説から反ワクチンまで。専門性を無視し、通説を簡単に翻す荒唐無稽な陰謀論がなぜ広がってしまうのか。エビデンスとはなにか。
表題から期待するところとはやや違い、社会学・科学論の地道で綿密な研究過程を丁寧に紹介していく。まさに学者・研究家の仕事で、これこそ専門性というものだ。言われてみればそれはそうだろうと思うところばかり。なぜ地球平面説などを支持することができるのか、そんな人間の屈折をもう少し知りたかった。
たしかに陰謀論は「意志」を絶対的な基準におき、「意志」さえ確認できれば社会のあらゆる構造にたいして万能であるかのごとく考えているようだ。通説が構成されるまでの多くの研究や実績があろうとも、それが陰謀であることを実証するには陰謀的な「意志」さえあればOK。テレビや新聞の情報よりネット情報の方が真実。この単純な思考法に人々が嵌まる心理はなんだろうか。
PR

