漫画家まどの一哉ブログ
「寝台特急 黄色い矢」 ヴィクトル・ペレーヴィン
読書
「寝台特急 黄色い矢」
ヴィクトル・ペレーヴィン 作
(群像社)
ロシアの人気作家ペレーヴィンの90年代に書かれた短編を収録。ソビエト崩壊後の混迷するロシア社会が生んだ傑作集。
以前読んだ「宇宙飛行士オモン・ラー」がたいへん面白かったので購入。短い中にも出来事の進展がはっきりあって退屈しない。しかし全てすっきり理解できるほど単純なものではない。
「水晶の世界」:ボリシェヴィキ蜂起時のペテルブルグ。馬に乗って夜の市中を警戒に当たる二人の前にいろんな問題ある人物が現れる。構成としてはいちばんわかりやすい作品。二人の心の慰めは使用する薬物である。
「ミドルネーム」:夜の街を彷徨する娼婦たちと不思議な殺人事件。カルト組織のバスに乗せられて危機一髪のスリリングな展開があるが、実は彼女たちのほんとうの性別の問題を含む。内容が溢れすぎている。
「黄色い矢」:けっして止まらない長蛇の特急列車のなかで生活する人々。列車はまるでひとつの街のようだが、やはりロシアそのものなのだろうか。
どの短編も綺想あふれる作品でけっこうオチがあるが、だからといってすんなり納得できるところがないので、作者に引っぱられたまま帰れないで終わる感覚。
「寝台特急 黄色い矢」
ヴィクトル・ペレーヴィン 作
(群像社)
ロシアの人気作家ペレーヴィンの90年代に書かれた短編を収録。ソビエト崩壊後の混迷するロシア社会が生んだ傑作集。
以前読んだ「宇宙飛行士オモン・ラー」がたいへん面白かったので購入。短い中にも出来事の進展がはっきりあって退屈しない。しかし全てすっきり理解できるほど単純なものではない。
「水晶の世界」:ボリシェヴィキ蜂起時のペテルブルグ。馬に乗って夜の市中を警戒に当たる二人の前にいろんな問題ある人物が現れる。構成としてはいちばんわかりやすい作品。二人の心の慰めは使用する薬物である。
「ミドルネーム」:夜の街を彷徨する娼婦たちと不思議な殺人事件。カルト組織のバスに乗せられて危機一髪のスリリングな展開があるが、実は彼女たちのほんとうの性別の問題を含む。内容が溢れすぎている。
「黄色い矢」:けっして止まらない長蛇の特急列車のなかで生活する人々。列車はまるでひとつの街のようだが、やはりロシアそのものなのだろうか。
どの短編も綺想あふれる作品でけっこうオチがあるが、だからといってすんなり納得できるところがないので、作者に引っぱられたまま帰れないで終わる感覚。
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