漫画家まどの一哉ブログ
「信号」
読書(mixi過去日記より)
「信号」
ガルシン作
戦地帰りのイワーノフは、常日頃から神様への感謝を忘れない真面目な男。やっとありついた線路番の仕事に文句も言わず、黙々と働いていた。
ところが隣の地区の線路番ワシーリイは、あまりの薄給と待遇の悪さに納得がいかず、とうとう直訴のため家を出て姿を消してしまう。
そうしたある日、イワーノフは自分の担当地区のはずれで、故意にレールがはずされているのを発見。修理道具を家まで取りに帰っている余裕はない。もうすぐ列車が通過するのだ。
彼は自分の腕を切った血で、赤く染めたハンカチを木の枝に巻き付け、列車に向かって振りかざした。止まってくれ、止まってくれ!しかし、多量の出血のため彼の意識はだんだん朦朧と薄れ行くのだった。さて感動のラストはいかに?
その暗いセンチメンタリズムが、日本人の情緒に根っこで合うと、俺も思うよロシア文学。
その中でもガルシンは、報われない悲しみを背景に感じて、好きな作家です。短編作家というせいもあるのかもしれない。この作品はごく短いものだが、わかりやすく感情に訴えてきます。
精神病院の庭に咲く花に、全世界の悪意を発見する「赤い花」が有名。
「信号」
ガルシン作
戦地帰りのイワーノフは、常日頃から神様への感謝を忘れない真面目な男。やっとありついた線路番の仕事に文句も言わず、黙々と働いていた。
ところが隣の地区の線路番ワシーリイは、あまりの薄給と待遇の悪さに納得がいかず、とうとう直訴のため家を出て姿を消してしまう。
そうしたある日、イワーノフは自分の担当地区のはずれで、故意にレールがはずされているのを発見。修理道具を家まで取りに帰っている余裕はない。もうすぐ列車が通過するのだ。
彼は自分の腕を切った血で、赤く染めたハンカチを木の枝に巻き付け、列車に向かって振りかざした。止まってくれ、止まってくれ!しかし、多量の出血のため彼の意識はだんだん朦朧と薄れ行くのだった。さて感動のラストはいかに?
その暗いセンチメンタリズムが、日本人の情緒に根っこで合うと、俺も思うよロシア文学。
その中でもガルシンは、報われない悲しみを背景に感じて、好きな作家です。短編作家というせいもあるのかもしれない。この作品はごく短いものだが、わかりやすく感情に訴えてきます。
精神病院の庭に咲く花に、全世界の悪意を発見する「赤い花」が有名。
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