漫画家まどの一哉ブログ
「ラテンアメリカ怪談集」 J・L・ボルヘス 他
読書
「ラテンアメリカ怪談集」
J・L・ボルヘス 他
怪談にも定番の設定あって、家庭教師が担当したのは実は恐ろしい子供、古の中国皇帝の座をめぐる魔術物語、初めて入った古書店で出会う魔法の書、など何度か目にした気がするが、いくらでも面白いものはある。
ライネス「吸血鬼」:ホラー映画の主役に選ばれた古い屋敷に住む貴族の末裔が、じつはほんとの吸血鬼だという話で、笑えるように書いてはいないが、全体を一つのコメディとして読んでもさしつかえないと思う。
カサレス「大空の陰謀」:カサレスは以前「脱獄計画」という作品を面白く読んだが、この作品もそれと同じく幻想的な設定ながら、話を追うおもしろさはエンターテイメントのノリがある。これは並行宇宙を行ったり来たりするお話。
インベル「魔法の書」:途切れなく描かれた意味をなさないアルファベットの羅列が、ふとした糸口を見つけると意味を追って読める。つい油断して目を離すとまた意味を失ってしまう。これは新鮮な着想。
コルタサルはいつもそんなには感じない。それよりボルヘスはどうしても文を追う楽しさがなくて苦手。
「ラテンアメリカ怪談集」
J・L・ボルヘス 他
怪談にも定番の設定あって、家庭教師が担当したのは実は恐ろしい子供、古の中国皇帝の座をめぐる魔術物語、初めて入った古書店で出会う魔法の書、など何度か目にした気がするが、いくらでも面白いものはある。
ライネス「吸血鬼」:ホラー映画の主役に選ばれた古い屋敷に住む貴族の末裔が、じつはほんとの吸血鬼だという話で、笑えるように書いてはいないが、全体を一つのコメディとして読んでもさしつかえないと思う。
カサレス「大空の陰謀」:カサレスは以前「脱獄計画」という作品を面白く読んだが、この作品もそれと同じく幻想的な設定ながら、話を追うおもしろさはエンターテイメントのノリがある。これは並行宇宙を行ったり来たりするお話。
インベル「魔法の書」:途切れなく描かれた意味をなさないアルファベットの羅列が、ふとした糸口を見つけると意味を追って読める。つい油断して目を離すとまた意味を失ってしまう。これは新鮮な着想。
コルタサルはいつもそんなには感じない。それよりボルヘスはどうしても文を追う楽しさがなくて苦手。
PR
COMMENT