漫画家まどの一哉ブログ
「イン・ザ・ペニー・アーケード」 ミルハウザー
読書
「イン・ザ・ペニー・アーケード」
スティーヴン・ミルハウザー 作
「アウグスト・エッシェンブルク」:写真が発明された頃。時代から忘れ去られようとしているからくり仕掛け人形。若き時計職人アウグストは驚異的な人形技術でおおいに注目を集める。芸術性を追求しようとする主人公と、常に興行としての大衆性を求める周囲との対立を描く。現実離れした人形の仕掛けと時代の雰囲気が心地良い中編。
「イン・ザ・ペニー・アーケード」:子供の頃興奮した遊園地や興業施設もすこし大人になってみるともうあの日には帰れないもの。ところが立ち入り禁止のロープを越えると、捨て置かれたはずの見世物や仕掛けがひそかに蘇る。これも郷愁をさそうおなじみの設定。夕方のわくわく感がある。
「東方の国」:むかしむかしはるか東方の帝国。帝のまわりをめぐる不思議な人々やものごとを散文詩的にひとつひとつ紹介。砂時計・鏡・小人・瞼絵など…聊斎志異のごとし。
ミルハウザーは「ナイフ投げ師」でもそうだが、見世物・サーカス・大道芸などを素材に不思議な話を書くと、幻想文学の王道を行く味わいがあるのだが、それ以外に現代人の人生の一瞬や人間交差点的な部分を描いた作品もある。こちらも人気はあるのかもしれないが個人的には苦手です。
「イン・ザ・ペニー・アーケード」
スティーヴン・ミルハウザー 作
「アウグスト・エッシェンブルク」:写真が発明された頃。時代から忘れ去られようとしているからくり仕掛け人形。若き時計職人アウグストは驚異的な人形技術でおおいに注目を集める。芸術性を追求しようとする主人公と、常に興行としての大衆性を求める周囲との対立を描く。現実離れした人形の仕掛けと時代の雰囲気が心地良い中編。
「イン・ザ・ペニー・アーケード」:子供の頃興奮した遊園地や興業施設もすこし大人になってみるともうあの日には帰れないもの。ところが立ち入り禁止のロープを越えると、捨て置かれたはずの見世物や仕掛けがひそかに蘇る。これも郷愁をさそうおなじみの設定。夕方のわくわく感がある。
「東方の国」:むかしむかしはるか東方の帝国。帝のまわりをめぐる不思議な人々やものごとを散文詩的にひとつひとつ紹介。砂時計・鏡・小人・瞼絵など…聊斎志異のごとし。
ミルハウザーは「ナイフ投げ師」でもそうだが、見世物・サーカス・大道芸などを素材に不思議な話を書くと、幻想文学の王道を行く味わいがあるのだが、それ以外に現代人の人生の一瞬や人間交差点的な部分を描いた作品もある。こちらも人気はあるのかもしれないが個人的には苦手です。
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