漫画家まどの一哉ブログ
「よもつひらさか往還」
読書(mixi過去日記より)
「よもつひらさか往還」
倉橋由美子
うら若き男子、主人公の慧(けい)くんは、とある古いクラブで不思議なバーテンダーの九鬼さんと知り合う。九鬼さんの作る色鮮やかなカクテルを飲み干すたび、慧くんの魂はこの世を離れて、冥界を彷徨いだし、妖しい女達と都合良くも情交をかわすという短編連作。
途中九鬼さんはいとも簡単に自ら命を絶って(ネタバレ)、その後はいつ何処へでも融通無碍に出現して、いよいよもって、あの世とこの世を繋ぐ案内人としての正体を現すのだった。
怪奇幻想の中にもアイロニーと毒をたっぷりと含む倉橋由美子にしては、この作品はわりと素直にきれいな幻想譚で、主人公の青年は女に寵愛されるタイプという設定が、現実から読者を解き放つミソのような気がする。ただ自分としてはやはり毒がないと物足りない…。
「よもつひらさか往還」
倉橋由美子
うら若き男子、主人公の慧(けい)くんは、とある古いクラブで不思議なバーテンダーの九鬼さんと知り合う。九鬼さんの作る色鮮やかなカクテルを飲み干すたび、慧くんの魂はこの世を離れて、冥界を彷徨いだし、妖しい女達と都合良くも情交をかわすという短編連作。
途中九鬼さんはいとも簡単に自ら命を絶って(ネタバレ)、その後はいつ何処へでも融通無碍に出現して、いよいよもって、あの世とこの世を繋ぐ案内人としての正体を現すのだった。
怪奇幻想の中にもアイロニーと毒をたっぷりと含む倉橋由美子にしては、この作品はわりと素直にきれいな幻想譚で、主人公の青年は女に寵愛されるタイプという設定が、現実から読者を解き放つミソのような気がする。ただ自分としてはやはり毒がないと物足りない…。
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