漫画家まどの一哉ブログ
「もうダメかも」死ぬ確率の統計学
読書
「もうダメかも」死ぬ確率の統計学
マイケル・ブラストランド、デイヴィッド・シュピーゲルハルター 著
(みすず書房)
長き人生に巻き起こる様々なリスクは、果たして統計学的に見るとどれくらいの死ぬ確率になるのか?出産・乳児期から老後のお金まで、独自の単位で楽しく検証したエッセイ。
偶然や確率・統計学をめぐるオモシロ読本のたぐいは今までも何冊かついつい読んでしまったが、これはその中でも大部の部類。書題はおおげさだが筆致はかなり冷静なもので、読んでいて全く興奮しない。
事故や病気などで死ぬ目にあう人が一定数いてこんなに危険ということは話題にのぼるにしても、そんな目に遭わずに無事過ごす人々の方がはるかに多い。しかしそちらは話題にはならない。いくら確率の問題としてそのリスクの低さや平均値が提示されても、人はやはり感覚的にたどり着く危険な未来の印象に引きずられてしまう。
そんな不合理なリスク認識の蒙を開く仕掛けだが、個人的にはそんなにも意外な気がしなかった。危機意識自体がないのかもしれない。とくに後半はしだいに手術・検診・失業など数字で見る生活指南書みたいになってきてサラサラと読めた。面白いのはやはりギャンブルや偶然の一致など、ちょっと浮世を離れる話題。
「もうダメかも」死ぬ確率の統計学
マイケル・ブラストランド、デイヴィッド・シュピーゲルハルター 著
(みすず書房)
長き人生に巻き起こる様々なリスクは、果たして統計学的に見るとどれくらいの死ぬ確率になるのか?出産・乳児期から老後のお金まで、独自の単位で楽しく検証したエッセイ。
偶然や確率・統計学をめぐるオモシロ読本のたぐいは今までも何冊かついつい読んでしまったが、これはその中でも大部の部類。書題はおおげさだが筆致はかなり冷静なもので、読んでいて全く興奮しない。
事故や病気などで死ぬ目にあう人が一定数いてこんなに危険ということは話題にのぼるにしても、そんな目に遭わずに無事過ごす人々の方がはるかに多い。しかしそちらは話題にはならない。いくら確率の問題としてそのリスクの低さや平均値が提示されても、人はやはり感覚的にたどり着く危険な未来の印象に引きずられてしまう。
そんな不合理なリスク認識の蒙を開く仕掛けだが、個人的にはそんなにも意外な気がしなかった。危機意識自体がないのかもしれない。とくに後半はしだいに手術・検診・失業など数字で見る生活指南書みたいになってきてサラサラと読めた。面白いのはやはりギャンブルや偶然の一致など、ちょっと浮世を離れる話題。
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