漫画家まどの一哉ブログ
「お気に召すまま」 シェイクスピア
読書
「お気に召すまま」シェイクスピア 作
(新潮文庫)
福田恒存訳の新潮文庫のシリーズが楽しいので少しづつ読んでいる。まもなく悲劇へと重心を移すシェイクスピアの最後から2番目の喜劇。もちろんコメディではないがややドタバタとした印象を受ける。
登場人物のほぼ全員が城下を捨ててアーバンの森で隠れ住むという設定。
城を追放された公爵や追放したその弟。また、亡き父親の家督を独り占めにしようとする長男と家を追われる善人の三男。これらの対立が物語の太い柱となっていくのかと思いきや、その進展はほとんどなくそれどころか後半いとも簡単に悪人は改心してしまう。このあたりの話の比重の置き方が変だ。もっともこれは恋の話であり悲劇ではないのだからこれでいいのかもしれない。ヒロインのロザリンドが男性に変装することによって、いくつもの恋が試されたりする仕掛けだが、それがそんなに面白いか?という気はする。しかし退屈はしない。
解説によるとこの作品も下敷きとなる種本はあったということだが、シェイクスピアオリジナルの登場人物が皮肉屋の道化師や悲観主義者の騎士だったり、やはり感情の高ぶっている事件の当事者だけでなく、ちょっと冷めた第三者は欠かせない。
「お気に召すまま」シェイクスピア 作
(新潮文庫)
福田恒存訳の新潮文庫のシリーズが楽しいので少しづつ読んでいる。まもなく悲劇へと重心を移すシェイクスピアの最後から2番目の喜劇。もちろんコメディではないがややドタバタとした印象を受ける。
登場人物のほぼ全員が城下を捨ててアーバンの森で隠れ住むという設定。
城を追放された公爵や追放したその弟。また、亡き父親の家督を独り占めにしようとする長男と家を追われる善人の三男。これらの対立が物語の太い柱となっていくのかと思いきや、その進展はほとんどなくそれどころか後半いとも簡単に悪人は改心してしまう。このあたりの話の比重の置き方が変だ。もっともこれは恋の話であり悲劇ではないのだからこれでいいのかもしれない。ヒロインのロザリンドが男性に変装することによって、いくつもの恋が試されたりする仕掛けだが、それがそんなに面白いか?という気はする。しかし退屈はしない。
解説によるとこの作品も下敷きとなる種本はあったということだが、シェイクスピアオリジナルの登場人物が皮肉屋の道化師や悲観主義者の騎士だったり、やはり感情の高ぶっている事件の当事者だけでなく、ちょっと冷めた第三者は欠かせない。
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