漫画家まどの一哉ブログ
「ある奴隷少女に起こった出来事」 ジェイコブズ
読書
「ある奴隷少女に起こった出来事」
ハリエット・アン・ジェイコブズ 著
1800年代奴隷制度のアメリカ。幼くして白人医師の奴隷となり、性的虐待を受けながらも、7年間の屋根裏での潜伏や北部への密航など、苦難を乗り越えて自由を手に入れるまでの人生を綴った自伝。
いわゆる小説ではないし、ルポルタージュとしても文章的な技術があるわけではないので、読み物としては平易すぎる文体がつまらないし、話の強弱もないので読みにくいが、内容が熾烈なのでどうなることやらとの思いで読んでしまった。とは言っても特に残酷な描写があるわけではないが、人間が売り買いされるという制度の異常さを思い知ることができる。自らと家族の解放を目指して戦い続ける若き作者。白人からの手のひらを返したような甘言に絶対騙されないのは、さすが人間がどこまで卑劣になれるか分かっている。
文学畑の人でないのに翻訳と発表を成し遂げた訳者の方に敬意を表する。
「ある奴隷少女に起こった出来事」
ハリエット・アン・ジェイコブズ 著
1800年代奴隷制度のアメリカ。幼くして白人医師の奴隷となり、性的虐待を受けながらも、7年間の屋根裏での潜伏や北部への密航など、苦難を乗り越えて自由を手に入れるまでの人生を綴った自伝。
いわゆる小説ではないし、ルポルタージュとしても文章的な技術があるわけではないので、読み物としては平易すぎる文体がつまらないし、話の強弱もないので読みにくいが、内容が熾烈なのでどうなることやらとの思いで読んでしまった。とは言っても特に残酷な描写があるわけではないが、人間が売り買いされるという制度の異常さを思い知ることができる。自らと家族の解放を目指して戦い続ける若き作者。白人からの手のひらを返したような甘言に絶対騙されないのは、さすが人間がどこまで卑劣になれるか分かっている。
文学畑の人でないのに翻訳と発表を成し遂げた訳者の方に敬意を表する。
PR
COMMENT