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漫画家まどの一哉ブログ

   
「灰とダイヤモンド」
映画(mixi過去日記より)
「灰とダイヤモンド」
1957年ポーランド
監督  アンジェイ・ワイダ
出演  ズビグニエフ・チブルスキー エヴァ・クジジェフスカ

名高い作品なので観てみた。
主人公の青年マチェクは、政治活動家としての暗殺者であって単なるヤクザ者ではないが、孤独なアウトローという設定は同じ。映画の王道を行く気がした。
第二次大戦後のポーランドの政治的背景、またワルシャワ蜂起などの歴史的事実に詳しければ、そういった歴史の大きなうねりのなかで、彷徨える孤独な魂といった見方も出来る。ただそうではなくて、所謂ヒットマン一般の悲歌として理解しても、なんら問題ないと思う。政治や社会運動自体が映画の前面に出たものではなかった。

●天涯孤独の主人公マチェクは、最初ターゲットを間違えて、一般労働者を殺してしまう。
●それでも使命を果たそうとする中、ホテルのバーで働く女と知り合い、初めて愛に目覚める。
●その彼女は失うことの悲しみを、これ以上経験したくないという女。最初はマチェクとの恋に消極的だったが、しだいに彼を受け入れるようになる。
●愛に目覚めたマチェクはふつうの生活に憧れ、殺しの仕事を抜けようとするが、ままならない。
●最後には結局暗殺の使命を果たし、逃走の途中監視員に見つかり、銃撃を受けてゴミ捨て場で悲惨な最期を迎える。


と、こうやって粗筋を書き出してみると、しごく真っ当なストーリーで、アウトロードラマの基本形のようなものだ。ただそれは今だから言えることで、この作品が切り開いた世界なのかもしれない。もちろんそんな骨組み以外に、面白い場面がいろいろありました。例えばラストのシーツのシーンなど。

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