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漫画家まどの一哉ブログ

   
「第四間氷期」

読書
「第四間氷期」 安部公房
 作


未来予言機が登場し、その予言される未来が「第四間氷期」で、地表水没対策としてなんともグロテスクな人類水棲化計画が実行されていく。ところがその人類改造方法は胎児の段階で人為的に系統発生から飛躍させるもので、遺伝子操作的な発想がまったくみられないのが、時代を感じさせておもしろい。遺伝子のイの字も出てこない。1959年の作品だ。


なかなかにストーリー性が濃くミステリアスな展開で読ませるが、やはり単なる謎解きではない。SFとしてもかなりムチャなあり得ない設定なので、要するにしらじらしいウソなのだが、それでもしらけないように出来ている。もともと安部公房はよく比較されるカフカとは違って、非常に作為的な、アイロニーの意図がよく見える、悪く言えば底割れのしている作風なのだが、この作品もいかにもアイロニカルな内容に徹していて、そこがぶれないために納得して読めるというものだ。


あとがきによると作者は肯定的な未来も否定的な未来もあえて決定しなかった。とのことだが、どちらにしても未来について熱いのが、やはりこの1960年ころの時代を感じさせる。個人的な感覚ではそんなこと考えてもしょうがない。という気分だが、これってやっぱりしらけてる?


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