漫画家まどの一哉ブログ
「母アンナの子連れ従軍記」 ブレヒト
読書
「母アンナの子連れ従軍記」
ブレヒト 作
2005年に上演された台本を文庫用に再訳。それを機に「肝っ玉おっ母とその子どもたち」として知られるタイトルを変更。
17世紀の宗教戦争下、娘や息子たちとともに幌車を引き、部隊に連れ添いながら兵隊たちに日用品を売って生きて行くアンナ。「度胸アンナ」と呼ばれるたくましい母親だが、両軍の間で立場を揺さぶられ、戦争なしでは生きていけない生業から離れられないうちに、一人また一人と子どもたちを失い、それでもくたびれた幌車を引いて生きていかねばならなかった。
ブレヒトや舞台芸術の世界をまるで知らないので、ブレヒト特有の社会観や表現があるのかもしれないがわからない。誰でもわかる客観世界だけで成り立っていて、素直にアンナの心情に心をよせて楽しめる。戦争の行方に翻弄される平凡な人間しか出てこないので、わかりやすいが物足らないところもある。しかしそれが大衆に喜ばれる社会派か。いろいろな社会的問題に関心を寄せ研究して書いても、説教くさくならないのはさすがにあたりまえかもしれない。
「母アンナの子連れ従軍記」
ブレヒト 作
2005年に上演された台本を文庫用に再訳。それを機に「肝っ玉おっ母とその子どもたち」として知られるタイトルを変更。
17世紀の宗教戦争下、娘や息子たちとともに幌車を引き、部隊に連れ添いながら兵隊たちに日用品を売って生きて行くアンナ。「度胸アンナ」と呼ばれるたくましい母親だが、両軍の間で立場を揺さぶられ、戦争なしでは生きていけない生業から離れられないうちに、一人また一人と子どもたちを失い、それでもくたびれた幌車を引いて生きていかねばならなかった。
ブレヒトや舞台芸術の世界をまるで知らないので、ブレヒト特有の社会観や表現があるのかもしれないがわからない。誰でもわかる客観世界だけで成り立っていて、素直にアンナの心情に心をよせて楽しめる。戦争の行方に翻弄される平凡な人間しか出てこないので、わかりやすいが物足らないところもある。しかしそれが大衆に喜ばれる社会派か。いろいろな社会的問題に関心を寄せ研究して書いても、説教くさくならないのはさすがにあたりまえかもしれない。
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