漫画家まどの一哉ブログ
「太宰治」 井伏鱒二
読書
「太宰治」井伏鱒二 著
井伏がさまざまなところで書いた太宰の思い出やエピソードを一冊に集めたもの。
井伏鱒二や太宰治はどれを読んでもおもしろいが、作者のふだんの暮らしぶりまではそれほど興味はない。ましてや太宰のように薬物中毒になったり、居候たちにほしいままにされたり、家出したり、自殺未遂したりいろいろ問題のある生活だと「知らんがな」という気持ちになってしまう。
ところがさすがに井伏鱒二の筆が達者で、他人の家族や親戚のだれがどうしたこうしたまで、あれよあれよと言う間に読まされてしまう。そうやって書かれた太宰とのエピソードだが、いろんなところで書かれたといってもたいがいは同じ話のくりかえしで、やはり有名作家の奇妙な日常と言っても、一般読者に語るとなるとそういくつもネタがあるわけでもなさそうだ。
それにしても太宰は、入院させよう、引越しさせよう、結婚させようと、まわりのみんなに常に手を焼かせていたが、だれもそれを嫌がったり迷惑がったりしないしない、一種聖なる人格とも言える不思議な人間だ。
「太宰治」井伏鱒二 著
井伏がさまざまなところで書いた太宰の思い出やエピソードを一冊に集めたもの。
井伏鱒二や太宰治はどれを読んでもおもしろいが、作者のふだんの暮らしぶりまではそれほど興味はない。ましてや太宰のように薬物中毒になったり、居候たちにほしいままにされたり、家出したり、自殺未遂したりいろいろ問題のある生活だと「知らんがな」という気持ちになってしまう。
ところがさすがに井伏鱒二の筆が達者で、他人の家族や親戚のだれがどうしたこうしたまで、あれよあれよと言う間に読まされてしまう。そうやって書かれた太宰とのエピソードだが、いろんなところで書かれたといってもたいがいは同じ話のくりかえしで、やはり有名作家の奇妙な日常と言っても、一般読者に語るとなるとそういくつもネタがあるわけでもなさそうだ。
それにしても太宰は、入院させよう、引越しさせよう、結婚させようと、まわりのみんなに常に手を焼かせていたが、だれもそれを嫌がったり迷惑がったりしないしない、一種聖なる人格とも言える不思議な人間だ。
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