漫画家まどの一哉ブログ
「協力と裏切りの生命進化史」 市橋伯一
読書
「協力と裏切りの生命進化史」市橋伯一 著
(光文社新書)
単細胞生物から始まって、生物が協力関係によって次々と進化してゆく過程をふりかえりながら、私たちヒトの存在を考える。
細菌が真核生物となり多細胞生物が生まれ、無脊椎動物から脊椎動物となってやがて社会性を獲得してゆく過程は、いってみれば生物学の復習であるが、協力という観点からおさらいしていて面白い。
協力あるところに裏切りもあって、社会性を破るエゴイストの存在をできるだけなくしてゆくシステムも面白かった。
地球上に存在する生命の個体数と複雑さの相関を示すグラフでは、細菌からヒトまでが右肩下がりの直線のまわりに集まっていて、明らかに反比例の関係がある。複雑になる=個体あたりの総塩基数が10倍になると個体数が10分の1になる。これもそれはそうだろうがと思ってしまうが、実はよくわからないらしい。
いずれにせよ協力して進化してきた生物はごく少数であるらしい。
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