漫画家まどの一哉ブログ
「二十六人の男と一人の女」 ゴーリキー
読書
「二十六人の男と一人の女」
ゴーリキー 作
ゴーリキー初期・中期の中編集。
さすがにインテリや貴族は出てこない。農村を捨てて都市部の底辺を彷徨うしかなかった、先の見えない人生を往く人々の物語。かなりアクの強い個性的な人物を描いて、リアリズム以上の演出を感じる。
「チェルカッシ」:主人公の泥棒老人チェルカッシと臨時の相棒ガヴリーラが、盗んだ船荷を売りさばいて得た大金をめぐる争いと暴力までを描き、かなりドラマティックでサービス精神たっぷりの傑作だ。
「グービン」:本来なら政治的成功を成しているはずの男グービンが、落ちぶれて廃れた風呂小屋で寝起きしているのだが、雇われ先の資本家夫人の不倫をぜったい糾弾しようとしたり、静かに生きることができない性格。
「女」:タチヤーナは女が幸せになる方法に信念を持っていて、人生を着々と進めたいのだが、いかんせん流浪の身の上、なかなか上手い話にもいい男にも巡り合わない。
彼・彼女たちは自身の哲学をとうとうとしゃべりまくり飽くところがない。このセリフのおもしろさがゴーリーキーの醍醐味。
「二十六人の男と一人の女」
ゴーリキー 作
ゴーリキー初期・中期の中編集。
さすがにインテリや貴族は出てこない。農村を捨てて都市部の底辺を彷徨うしかなかった、先の見えない人生を往く人々の物語。かなりアクの強い個性的な人物を描いて、リアリズム以上の演出を感じる。
「チェルカッシ」:主人公の泥棒老人チェルカッシと臨時の相棒ガヴリーラが、盗んだ船荷を売りさばいて得た大金をめぐる争いと暴力までを描き、かなりドラマティックでサービス精神たっぷりの傑作だ。
「グービン」:本来なら政治的成功を成しているはずの男グービンが、落ちぶれて廃れた風呂小屋で寝起きしているのだが、雇われ先の資本家夫人の不倫をぜったい糾弾しようとしたり、静かに生きることができない性格。
「女」:タチヤーナは女が幸せになる方法に信念を持っていて、人生を着々と進めたいのだが、いかんせん流浪の身の上、なかなか上手い話にもいい男にも巡り合わない。
彼・彼女たちは自身の哲学をとうとうとしゃべりまくり飽くところがない。このセリフのおもしろさがゴーリーキーの醍醐味。
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