漫画家まどの一哉ブログ
アックス85号を読んで
巻頭では「コミックビーム」編集長の奥村勝彦氏へのインタビューがあって、「アックス」編集部と認識をおおいに共有しているが、個人的には疑問もある。それは「ビーム」は作家に原稿料が出て商業的に成立しているが「アックス」はそうではないというところである。面白いと思う作品が両者で違っているという理由による。
「アックス」作品の中にもこれなら「ビーム」に載っていてもいいんじゃないかと思うものがあるのかもしれないが、たぶんそれは甘い片思いであって、悲しいかな商業誌の編集部のアンテナからは落ちるのである。たぶん漫画を成立させている約束・読者にとっての約束が違うのだ。この約束事は世界観から技術的なコマ展開まで含む。
たとえば三本さんの「まっとうな男」などたいへん面白い小品だが、「ビーム」読者が理解している漫画の約束はなにもないとおもう。簡単に言えば一般的には漫画はわかりやすいカタルシスを期待されているもので、菅野作品・三本作品はもとより古泉作品にもそんなものはない。
したがって編集者が後ろでしっかり支えているから安心して突撃してくれといっても、作家の収入を保証する範囲での表現であり、表現は保証するが収入は保証できないのとでは、まるで違う。それでなければ菅野さんはもっと儲かっているハズ?
ところで鳥子さんと具井さんは内容はまるで違うが、風味が私好みです。風味ってなんでしょうかね。そんな私の「狙われた三人」元ネタは「三匹の子ブタ」であります。まだまだ続くお伽噺シリーズ。ぜひお楽しみください。
「アックス」作品の中にもこれなら「ビーム」に載っていてもいいんじゃないかと思うものがあるのかもしれないが、たぶんそれは甘い片思いであって、悲しいかな商業誌の編集部のアンテナからは落ちるのである。たぶん漫画を成立させている約束・読者にとっての約束が違うのだ。この約束事は世界観から技術的なコマ展開まで含む。
たとえば三本さんの「まっとうな男」などたいへん面白い小品だが、「ビーム」読者が理解している漫画の約束はなにもないとおもう。簡単に言えば一般的には漫画はわかりやすいカタルシスを期待されているもので、菅野作品・三本作品はもとより古泉作品にもそんなものはない。
したがって編集者が後ろでしっかり支えているから安心して突撃してくれといっても、作家の収入を保証する範囲での表現であり、表現は保証するが収入は保証できないのとでは、まるで違う。それでなければ菅野さんはもっと儲かっているハズ?
ところで鳥子さんと具井さんは内容はまるで違うが、風味が私好みです。風味ってなんでしょうかね。そんな私の「狙われた三人」元ネタは「三匹の子ブタ」であります。まだまだ続くお伽噺シリーズ。ぜひお楽しみください。
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