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「阿片」ある解毒治療の日記

読書
「阿片」ある解毒治療の日記 
ジャン・コクトー
 著


コクトーを一度も読んだことがないままこのエッセイを読む。コクトーは阿片中毒で入院していたわけだが、その症状はさほどひどいものではなく、本書の内容も阿片のことより日頃の芸術家たちとの交流などについて語っていて興味深い。

阿片というのはやはりダウナーで、やってる間にバリバリと創作活動するといったものではないようだ。コクトーは阿片に対しては常に親和的で、その効果を説くばかり。曰く身体が暖かくなり、風邪も引かず、心が落ち着く…。それでもこうした記述もまだ治りきっていないうちは書けるが、中毒から立ち直ると中毒の時の状態を思い出して書くことは苦しいと言っている。


「阿片こそいい迷惑だ。解毒治療の後で、僕は以前阿片の中毒だと思っていたのだが、実は阿片が却ってそれを軽くしていた症状をまた感ずるようになった。僕は思い出す、この同じ患者が以前まだ阿片を知らぬ前にも自分にもあったと。」

「阿片の下にある時、人はルーセルの如き作家を賞味するが、この喜びを他人に頒とうとは思わない。阿片は人を非社会的にし、共同精神から遠ざける。尤も共同精神は早速復讐をするのだが、阿片喫煙者に対する迫害は非社会的行為に対する社会の本能的防御だ。」

同時代に活躍したアナトール・フランス、プルースト、ルーセル、エイゼンシュタイン、ブニュエル、ピカソ、サティ等についてのコメントが読みどころ。


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