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「異本論」 外山滋比古
読書
「異本論」 外山滋比古 著


本(読書)に関する雑多なエッセイかと思って読みはじめたら、豈図らんやしっかりした論考だった。しかもテーマはたったひとつだ。


古典として現代も読み継がれている作品にしても、書かれた当初から古典として認められていたわけではない。何年もの歳月をかけて、様々な時代時代の解釈がなされ、その時代なりの改編が行われ、異本が生まれる。その異本によって作品は読み継がれるものになっていくのである。何十年、何百年と忘れ去られていても、ある時代にふと取り上げられて、読み直される。その時代の人間がその時代なりの読み方に気付いたのである。そこで新しい異本が生まれ作品は古典となるのだ。後世の人間が新しく解釈できる幅を元々その作品は持っていたのである。文学研究など原点主義にこだわるばかりに、異本全てを誤りとして取り去ってしまうと、研究成果はたいへん貧しいものになる。異本を軽んじる事勿れ。古典は時代をかけて作り上げられるものなのだ。


というようなことを12もの小論の形をとってまとめてあるのだが、中身はほとんど同じで、一つ読めば充分である。

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