漫画家まどの一哉ブログ
「狂気の愛」 ブルトン
読書
「狂気の愛」ブルトン 作
(光文社古典新訳文庫)
次から次へと女性に惚れ込んだ恋多き男アンドレ・ブルトン。それでも自分はこの人物に誠実さを感じる。この著作は数編のエッセイを集めたもので、恋の話で一貫しているわけではなく、またシュルレアリスズム詩的な表現もあってかなり難解なものだが、ブルトンの人柄が見える。彼は真面目だ。
なぜ愛し合う二人を人間の究極の理想形としてそんなにも熱く語らなければならなかったのか。愛が燃え上がっている期間を理想とするあまり、熱しやすく冷めやすい男として生きてしまったのではないか。それでも最後は自身の娘への愛と、自分亡き後の人々へのつながりで終わっている。
ジャコメッティとの交友関係や、街歩きの中でいろんな商品やオブジェから自動的に別の意味を掬い出してくるシュルレアリストの日常的精神活動が愉快だった。
「狂気の愛」ブルトン 作
(光文社古典新訳文庫)
次から次へと女性に惚れ込んだ恋多き男アンドレ・ブルトン。それでも自分はこの人物に誠実さを感じる。この著作は数編のエッセイを集めたもので、恋の話で一貫しているわけではなく、またシュルレアリスズム詩的な表現もあってかなり難解なものだが、ブルトンの人柄が見える。彼は真面目だ。
なぜ愛し合う二人を人間の究極の理想形としてそんなにも熱く語らなければならなかったのか。愛が燃え上がっている期間を理想とするあまり、熱しやすく冷めやすい男として生きてしまったのではないか。それでも最後は自身の娘への愛と、自分亡き後の人々へのつながりで終わっている。
ジャコメッティとの交友関係や、街歩きの中でいろんな商品やオブジェから自動的に別の意味を掬い出してくるシュルレアリストの日常的精神活動が愉快だった。
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