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漫画家まどの一哉ブログ

   
「月刊架空11月号」出たよ!
斎藤種魚さんの「巻頭言」、なんだか楽しくて素敵だ。

非常夢遊口さんの「ユメノオト」いい絵だと思う。まさにペンネームそのままの世界。キミイルキミナル氏の解説がすべてを語っている。この作品を見ると、同人誌「走馬燈」が目指す菅野修以降の作法というものは、ほとんど絵の魅力で出来上がるのではないか?などと考えてしまう…。

ところが斎藤種魚さんの「ハダシ」を読むと、相変わらず言葉を駆使していて、言葉の魅力も捨てがたい。その言葉と絵がシンクロしていたりしてなかったり、このサジ加減が作者の自家薬籠中の技術だ。ハダシって結局誰だったんだろ?

川勝徳重さん「縁の下の蝸牛」見たか、このコマ展開!なんと自由で大胆な!非常夢遊口さんのようなタイプと違って、ストーリーを追っていける描き方で、これだけやりたい放題遊べるのは才能の所産である。愉快愉快。

バキトマ先生、キクチヒロノリ「(改訂版)犬がほしい」キクチさんは常識あるとてもいい人だが、心の中に蠢くバキトマ部分には、蛭子さんや根本さん以上に気色の悪い、見てはいけないものがあることが、この漫画から分かる。それってなんだろう?誰しもあるのだろうか?キクチさんは石を持ち上げて、下にいる虫を見ておかないと生きていけない人なのだろうか?

鳥子悟「サマー・サスピション」こんなに名人芸みたいでいいのだろうか。ショートストーリーの語り手としては、0.ヘンリーや星新一みたいに上手い。それでも漫画界が求めるもののなかではマイナーなのかな。もったいない。

安部慎一・西野空男「深夜の栄光」やっぱりアベシンの語り口がいいのかな。それとも言葉数の少なさが心地よいのか、ついつい面白く読んでしまう。西野さんの絵もアベシンの心情に沿う描線となっている。この作品をアベシンのことをまったく知らない読者がどんなふうに感じるのか、それも気になる。

オオタヤスシ「THE SCARBOYS SHOW」途中、夢のシーンがなんとフライング沖!なんでやねん!というツッコミが通じる年齢が限られる(笑)

三本義治「マシンガンぎゅんぎゅん」アックス主力漫画家は皆大量に映画を観るが、この作品、いかにも日本娯楽映画の王道を行くような話だと思いました。

さて私の絵を描く楽しみは、世界を輪郭線に省略してしまうところにあって、つまり半分は図を描く楽しみなのです。美よりも意味を上に置くやりかたです。それでいつも失敗しているのですが、死ぬまでこの方法でいくつもりです。よろしくお願いします。

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