漫画家まどの一哉ブログ
「黄金仮面の王」 マルセル・シュオッブ
「黄金仮面の王」
マルセル・シュオッブ 作
(河出文庫・大濱甫/多田智満子/垂野創一郎/西崎憲 訳)
ポーの衣鉢を継ぎ、世界に先んじて描かれた珠玉の幻想文学短編。ボルヘス、澁澤龍彦、倉橋由美子 等に影響を与えた。
耽美幻想文学の王道を行くようないかにも典型的な短編。詩的表現の美しさ、ふんだんに溢れるイメージ。ストーリー性を好む読者には一見苦手かな?と思わせつつも、いたって読みやすいものもある。表題作や「ペスト」などは、やはりポーの「赤い死の仮面」を彷彿とさせてしまう。
西崎憲氏の解説によると、今まで豪華本でしか触れることができなかったシュオッブが、ようやく手に取りやすい文庫になったとのことだが、装幀に凝った豪華本で出したい気持ちは当然という作風だ。これこそ趣味の世界であって多言は無用。王様も海賊も革命家も貧民も牧神も料理人の大将も出てくるぞ。
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